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ゆーすけべー日記

はてなBlogってどーなの!?

パーフェクトハードボイルドエッグ #02

70枚の絵を描いて、動画編集ソフトで貼り繋げて、ありものの90年代UKロックをBGMにして、8分間の動画を作り上げて気づいたことがある。

僕は新海誠ではない

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誰かが、人間はクジラではないと言っていたのとおんなじだ。いや、まだマシな結論かもしれない。けれども、僕は何事も、自分で試してみないと教訓を得られないタイプの(それもおそらく希少な)人物であるらしい。横浜に住んでいる頃、体重が10kg増えるまでラーメン屋を巡ったことがあるし、10kg体重を減らすまで野菜のポトフを食べる自炊生活をしたくらいだ。ラーメンは太るし、野菜を食べれば痩せる。人の教訓は信じない。申し訳ないがただただ、聞き流している。僕は、自分でまいるまで試行錯誤をする愚かな存在である。潮を吹けないクジラではないことくらいは分かるけれど。

そういえば、卵の話だった——。

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ワンダーフォン #01

僕がワンダーフォンと出会ったのは2008年だ。Appleが日本でまだiPhoneを発売していない時期、ダウンジャケットを着ていた冬のことである。このように鮮明に時期を憶えているのは、それが1月1日の元旦、それも川崎堀之内でのことだったからだ。

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当時、僕は27歳で、横浜駅近くの浅間町で一人暮らしをし、フリーランスのプログラマーとして仕事をしていた。仕事は退屈だったが、それなりに収入もあったので、中古のスカイブルーのプジョー306を購入し、月額1万5千円の月極駐車場を借りた。結婚はしてないし、彼女もいないし、友達とは休日が合わないので、大抵一人で車を乗り回した。西に行くとしたら伊豆、東に行くとしたら銚子までドライブをした。まぁ、フリーランスなりに自由な時間を潰す日々を送っていた。

さて、2008年の元旦の朝4時。プジョー306の運転席の中で僕は目を覚ました。あまりにもそれ以前の記憶がないものだから、一瞬飲酒運転でもしたのかと思い、自分の息の匂いを嗅いだが、煙草臭いだけだった。リクライニングは全開まで倒されており、シートベルトは外されいた。フロントガラスの先は、民家の塀で、身体を起こさないとそこが、コインパーキングであることが分からなかった。プジョーは前進駐車されていた。

右手にひんやりとした真っ黒い鉄のかまぼこ板のようなものを握っているのに気づいた時に、そいつが震えた。今思えば、そいつはスマートフォン。のようなもので、今で言うApple iPhone7もしくはSamsung Galaxy S7に近い形状をしていた。真っ黒いかまぼこ板の表面はディスプレイ画面になっていた。バイブレーションしたとたんに、明朝体の縦書きで「サリー」と印字されて驚いた。解像度が高いはずなのにだいぶダサい。その割に、ユーザーインターフェースは親切で、それが電話の「着信」であることを理解するのにそうそう時間はかからなかった。そもそも混乱していた僕は、勢いで緑色の丸い「通話」ボタンを押した。電話口は女性だった。
「もしもし?」
「もしもし」とふてくされた感じで答えてしまった。僕には謎な状況すぎたからかもしれない。
「あなたはタカシですね?」
コンピューターの音声読み上げのような声で女性が言った。いや、実際そうだったのかもしれない。
「あ、はい。そうだけども……」
「これは電話です。分かりますね?」
なんかカタコトだ。
「う、はい。今、電話してますからね」
「そうその通り。あなたは優秀ですね。私は通話だけではなく、あなたが望んだ時にその望みを叶えられるように努力します。今からこれはあなたの電話です」
望み??
「望みを叶えるってどういうことです?」
「……車から出て、コンビニの横の路地を入った、ヤングガールという店に行きなさい。そこで『リサ』と告げるのです」
「はい?」その時の僕はそこが関東有数の風俗街であることを理解出来ていなかった。
「それで分かるはずです。それでは」
「ちょっと待って。あなたは誰?」
「私?私はサリーです」
耳をつんざくような鈍い機械音が聴こえ、かまぼこ板のディスプレイは真っ黒い状態に戻った。

この電話、もしくは電話のようなものは不思議だった。突起や凹みがどにもない。つまり物理ボタンが皆無なのだ。先程サリーから電話がかかってきた時のようにディスプレイを表示させることは、僕が能動的に行うことでは不可能のように思えた。

煙草を一本吸うと、車から出て、コインパーキングの向かいにあるコンビニの横の路地に入ってみた。点灯されていないネオン看板を見せびらかす薄汚れたソープランドが立ち並んでいる。それらの店舗の一角に、行列をなす店があって、驚いた。時刻は朝5時になる頃。それも元旦だぞ。そんなにヤりたいのか、と突っ込みたくなるほどの人混みだ。そして、その店がサリーの指定した「ヤングガール」だった。

もう、嫌気が差してきた。なんだって、急に手にした電話……のようなものの女に指図されて、ソープランドに行かなくてはならないのだろうか。こんな並んでるし。僕よりも断然若い、耳に派手なピアスをした青年は必死に「姫始め」という言葉を連呼している。うむ。とはいえ、興味がないわけではなかった。僕は今まで横浜の風俗には行ったことがあったが、川崎は経験がない。それにセックスは好きなことだ。まぁ男は誰でもそうだろう。それに彼女もしばらくいなくてご無沙汰だ。彼の言う、姫始めが出来るならそれはそれでありがたいじゃないか。でも、ここいくらするんだ?財布の中に一万円札入ってたっけ?

行列の先頭の先にある、店の扉から、チョッキを着た店員らしき人物が出てきた。10人以上の行列の男たちがみんなして、彼を見た。彼は、立ちすくんでいる僕の前までまっすぐやってきた。
「ご指名のお客様ですよね?」
む。サリーは女の子の名前を僕に告げたはずだったけど、なんと言ったのだっけ……?
「えーと、ミサさん」と僕は曖昧な記憶を辿り、一か八かで答えた。よくわからん電話を持たされている身だ。適当に答えてもいいだろう。
「リサさん。ですね。お待ちしておりました」
彼はそう言うと行列を丁寧に振り払うように扉の奥へ僕を招いた。少々お待ち下さいと、オシボリを渡され、しょっぼいカーテン越しにビニールのソファーが並べられた待合室に通された。誰かいるのかと思いきや、誰も座っていなかった。ただ、ガランとソファーが8席あるだけだ。

僕は奥から二番目の右手のソファーに腰掛け、かたわらに置いてあった、飴玉を舐めしばらく待った。なぜだか煙草を吸いたい気分にはならなかった。頭をもたげ、なぜ1月1日の4時に川崎堀之内にいたのか?ということに考えを巡らせた。元旦だぞ。正月だぞ。僕は先程まで何をしていた?車でどこへ行った?大晦日は何をした?

「リサさんで待ちのお客様。お待たせいたしました。お時間までごゆっくりお楽しみ下さい」
甲高い、店員の声と共に、カーテンが開かれた。僕が「料金は?」と訊くと、彼は「いただいておりますから」と答えた。疑問を抱く間もなく、奥の通路に案内された。

「右手入りますとリサさんがいらっしゃいます。ではいってらっしゃいませ」

仕方ないな。という気分と、ちょっとしたワクワクした心持ちと、不思議だなと思いながら、そちらの方向を向くと、急な階段があった。その三段ほど登った先に源氏名「リサ」と名乗る女性が薄いピンク色のキャミソール姿で立っていた。彼女は言った。

「あら?タカシじゃない。昨日ぶりね」

その頃からだろう、僕はその電話のことをワンダーフォンと呼ぶことにした。

パーフェクトハードボイルドエッグ #01

完璧な完熟卵について語ろう。

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かれこれ、一ヶ月くらい前から完璧な完熟卵が僕の頭の中を支配している。びっしりとフライパンにこびりついた油汚れのように。この油汚れってのが不思議なもので、匂いもしないし、見た目もマイルドなものだから、逆にこびりつかれているのが快感な気がして僕はこの油汚れと共に生活してきた。なので、完璧な完熟卵——パーフェクト・ハードボイルド・エッグについて書くことで油汚れ的な存在を払拭しようと試みると、どうしても名残惜しい気分になって、僕はその間に下手くそな絵を70枚も描いて、それを元に8分間の動画を作り上げてしまった。まぁ、これは誰にも見せないけども。この件についてはどうでもいい。

何も完熟卵の作り方について、語ろうとしているのではない。作り方を知りたければ、Googleで検索すればいいし、クックパッドには図解入りで解説が載っている。そもそも卵の茹で方なんて、工程も多くてツーステップくらいだろう。何分茹でれば完熟卵なのか?が分かれば、誰でも作れる。半熟卵との違いさえ分かればいい。そもそも僕は何分茹でれば完熟卵なのかを知しらないまま完熟卵について語ろうとしているのだ。

僕の頭の中には常に、常時、いつも、完璧な完熟卵がある。オーク素材で出来たテーブルキッチンの上に卵が垂直に立っている。こいつがパーフェクト・ハードボイルド・エッグの正体だ。左手の窓から午後の陽射しが差し込み、卵に微かな影を落としている。彼は微動だにせず、殻のザラザラした感触を僕にアピールする。直立したまま。そう、完熟卵は殻に覆われているのだ。殻に被ったままなので、常人ならばそれがハードボイルド・エッグだと気づかないだろう。中身は半熟卵かもしれないし、もしかして、生卵かもしれない。でも僕には分かる。そいつは完熟卵であると。そして、それは僕が見たことも食べたこともないほど完璧な完熟卵である。

ああ、僕はもう完璧な完熟卵について語ってしまった。彼について語るべきことはもっともっと多いのだろうけれど、そのごくごく少しでも語ってしまった。油汚れが少しだけ落ちた。大切に取っておいたコビリツキも一度、剥がしてしまうともう後にはひけないというのは人間のサガなのかもしれない。もう一度、言おう、これから完璧な完熟卵について語る。

ジョブチェンジング

小雨の降る午前二時。ソフトシェルジャケットのフードを被っていた顔を上げると、目黒川沿いに咲く満開の桜が見えた。暗闇に隠れた灰色の桜だった。僕が思い描く満開の桜というのは、地元、鎌倉山の坂を登ると通れる色彩を持った「桜のトンネル」のはずだったのに……

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ジーンズのポケットに手を突っ込み、再びフードを被りながら思う。僕はもう、憧れを失ってしまったのではなかろうか。あの先輩の独特のがに股歩きも、濃淡のはっきりしたデニムの色落ちも、誰かがうまそうに煙草を吸う姿も、あの街に溶け込むことも、例の高層オフィスビルに関係者として入ることも——もしくは、APIのよく整ったプログラミングモジュールさえも、その対象なのかもしれない。

どうしても抽象的にしか書けないので勘弁してほしい。

だいぶ気づいたことがある。色々分かったことがある。否、分からされた。あるいは、自然と分かる。その一個は、喜怒哀楽の「喜」と「楽」は似てるようでかなり違うということだ。同じポジティブを表す感情でも、相違はあるのだ。バターとマーガリン程度の差と思ったら大間違いだった。そして、喜と楽を日常生活の中でどのようにバランスを取りつつ得るか、ライフワークにしていくか?はなかなか日頃、意識出来ないことである。つまり、いつの間にか僕は喜びを得たけれど、その代償として楽しみをなくしてしまった可能性が高い。リビドー・ロスト。そう言えば、オナニーを覚えてしまった猿のようにオナニーをしていたのはいつの頃だっけ。

まぁ、というわけで再び、僕は楽しさを取り戻すために試行錯誤をしている。例えば、改変したMarkdown記法で文章を描き、wacomのペンタブで下手くそなお絵かきをし、久しぶりにPremiereを使って動画編集をしている。実際これが楽しいのだ。ところが、果たしてそれが喜びを伴うのかは、月日が立たないと分からないことである。いつか、桜が咲く頃にははっきりしているかもしれない。それが来年なのか、再来年なのか、はたまた5年後なのかは把握しかねる。……ところで、僕は35歳じゃないか。

結論はまだ出ていない。ここに書いたことは(眠い頭を掻きむしりながらタイプしているが)嘘でも、フィクションでもない。エイプリルフールはもうとっくに終わった。——そして、僕はこう言うだろう。

さようなら、こんにちは!

パチモンの方のYAPCに参加してきました

7月2日、3日と昨日まで開催されていた「YAP(achimon)C::Asia Hachioji 2016 mid in Shinagawa」に参加して来ました。2日目に至っては40分のトークを2本発表するというヘビーなことをだいぶ疲れたけど、全体的に出会いあり、笑いあり、学びありでサイコーなイベントでした。

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これがなんとuzullaさん個人開催のイベントとは思えない(たまに参加者の方と話して「このイベントスポンサーついてるんすよね?」って展開になって「いえuzullaさんのエゴなんでスポンサー0です」と応える感じが面白かったw)!ってことでひとまずuzullaさんと実はかなり大量にいたスタッフさんに感謝!

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では印象的なポイントについて書いてみようと思います。

YAPC Ramen Challenge

1日目の朝、妙に早くおきてしまい、朝飯をとりつつゆっくり会場へ行こうと外へ出ました。会場が品川のマイクロソフトさんなので五反田経由がいいかなと思い、歩いていると通りにラーメン屋がやっている... そこで思い出したのが一昨年2014年、bayashiさんがYAPC::AsiaでLT発表した「YAPC::Asia Ramen Challenge」なるもの。OSSの発展を願い以下のことをやるプロジェクトです。

  • ラーメンを食べるか、OSS に貢献する。もしくは両方を行う。
  • 結果は、Twitter や Facebook に投稿する。

bayashi.net

今回のYAPCのPはPachimonの方ですが、面白そうなのでこの#yapcramenを三度流行らそうと朝から凪の煮干しラーメンを食った。

まぁそしたら結果サンフランシスコまで波及したのですごく良かったです。

初トークのふたり

顧問してるトラベルブックのエンジニアふたりがこのヤパチーで技術勉強会/カンファレンス登壇童貞を捨てるというめでたい事案が発生!後で聞いたら「めっちゃ緊張した」って言ってたけど、発表することで学びを得た感想を言っててすごく良かった。

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1日目の印象に残ったトーク

1日目だとまず朝一の「既存のAndroidアプリをリファクタリングしていく話」が良かった。hisaichiくんの語り口調がめっちゃ分かりやすくて、僕も今まさにiOSアプリの開発をはじめていて、参考になった。

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次に印象的だったのはマコピーの「お前ら!!!!画面の中から出てこーーいい!!!!世の中は3次元だぞ!!!!!!!!!!!!!」というトーク。3Dプリンターをつくっちゃう側の話。本当は裏のトーク聞きに行こうと考えていたけど、自作した3Dプリンターの実物を持ってきてそれをトーク前にみちゃったものだからそのままセッション参加して「沼の話」が面白かった。

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通常のセッションだとモリスさんの「Fluentdが新Plugin API実装においていかに自由すぎる旧APIとの互換性を確保したかの話」がすっごい良かった。fluentdのアップデートに伴いPlugin群の互換性をどう保つかをRubyの黒魔術を使って解決していく。という構成が美しすぎたし、彼の流れるように出てくるコードの話が「最近めっちゃコード書いてるから出来るんだろうな〜」なんて思えて良かった。

LTではやっぱりマキさんの肉トーク。面白いの分かってはいたけど大爆笑だったw

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だんごゆっけ枠

2日目の朝一はkamadangoさん、そしてその後に同じ会場で僕のトーク1本目。という「だんごゆっけ」枠。確実に主催者の意図が感じられて嫌いじゃない。kamadangoさんベストスピーカー賞3位おめでとう!

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スマホ時代のBotアプリのつくり方

僕の1本目の発表です。まぁこの発表に関してはスライド見てもらえるといいかと思います、という雑なまとめw

speakerdeck.com

Webサービスにおけるキャッシュ戦略

2本目のトークです。Webアプリケーションレイヤーのキャッシュにまつわるロジック的なことを、実例と共に語るという趣旨で発表しました。

speakerdeck.com

わりとみんな通る道なので発表が終わった後に色んなフィードバックを確認出来て、すっごく学びがある。発表終わった直後マコピーにThendering Herd問題の解決について「こういう手があると思うんですよ〜」と詰め寄られるし、kazuhoさんからはHTTP/2サーバを書いている視点からツイートしてくれた。

そして資料を見て、サンフランシスコ方面からも... ありがたやー

まとめ

uzullaさん個人の意思と短い準備期間でこういうイベントが出来たのは素晴らしい!みんなが楽しそうにしている姿が観測されているので「ヤパチーサイコー」は嘘じゃないと思う。uzullaさん、皆さんに感謝!

おまけ

応援よろしくお願いします!