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ゆーすけべー日記

はてなBlogってどーなの!?

「フェルマーの最終定理」 サイモン シン

サイモンシン の書いた本は以前から読みたいと思っていたが、本書「フェルマーの最終定理」が丁度よく文庫本で発売され、丁度よく親父が最高に面白いと感想を残し読み終わったようなので、手にとってみた。 文庫本にして500ページ弱の大作であるにもかかわらず、毎朝日課として読むのが楽しみになってきてどんどんとのめり込める、評判に違わずの作品であった。 月並みであるが総括すると、フェルマーの最終定理が発表されてから主人公ワイルズがそれを証明するまでの3世紀、またそれ以前の数学の歴史を壮大な物語として、サイモンシンが専門知識無しでも理解できるように書き上げたものである。

フェルマーの最終定理
フェルマーの最終定理

どこをめくっても興味深い話が掲載されているのだが、やはりフェルマーの最終定理をといたワイルズの特異な数学者としての姿勢が読んでいて心を打つ。 子供の頃に出会ったフェルマーの最終定理「x の n乗 + y の n乗 = z乗 この方程式は n が 2 より大きい場合には整数解をもたない」。フェルマーは「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」とこの世を去った。大人になったワイルズはそれを証明しようと、実に7年間の間、自宅の屋根裏の勉強部屋に引きこもる。この問題を解くため彼は言う。

「大事なのは、どれだけ考え抜けるかです。考えをはっきりさせようと紙に書く人もいますが、それは必ずしも必要ではなりません。とくに、袋小路に入り込んでしまったり、未解決の問題にぶつかったりしたときには、定石になったような考え方は何の役にも立たないのです。新しいアイディアにたどりつくためには、長時間とてつもない集中力で問題に向かわなければならない。その問題以外のことを考えてはいけない。ただそれだけを考えるのです。…」

努力の末、ワイルズは証明することに成功し、その講義を行う。「フェルマーの最終定理が証明された」と一大ニュースになるが、しかし、証明の結果をまとめた論文の審査で欠陥がみつかる。果たして、ワイルズはフェルマーの最終定理を証明できたのか!ここがこの物語のクライマックス。おそらく涙した人、興奮した人は多いだろう。

フェルマーの最終定理を扱うにあたって、日本人の方も含めて多くの数学者の話、理論が順を追って登場する。 それはまるで、フェルマーを証明するためのドミノ牌を倒していくようにもみえるし、現に「ドミノ牌」という言葉は比喩的にサイモンシンが扱っている。 偉大な歴史というドミノ牌が濃縮された本書「フェルマーの最終定理」。未読の人は是非。 今度は暗号解読を読んでみたい。

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
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